【歴史とともに夏を彩る~さいたま市花火大会】

夏の風物詩といえば、花火ですね。「たまや~」「かぎや~」、このかけ声をお聞きになったことはありますか。この言葉は江戸時代の有名な花火師の屋号「玉屋」と「鍵屋」のあげた花火を見て観客たちがそう叫んだそうです。

(C)Saitama Tourism and Internatinal Relations Bureau

日本の3大花火は、秋田県大仙市の「全国花火競技大会(大曲の花火)」、茨城県土浦市の「土浦全国花火競技大会」、新潟県長岡市の「長岡まつり大花火大会」です。

「全国花火競技大会(大曲の花火)」は1910(明治43)年にさかのぼり、各地で開催される花火競技会の中で最も権威あり、花火師たち憧れの大会です。人口わずか約4万人弱の街に、毎年約80万人もの観客が訪れます。

「土浦全国花火競技大会」は、毎年11月の第1土曜日に行われ、全国でも数少ない秋季開催の花火大会です。「スターマインの歴史は土浦の花火の歴史」とまで言われるほど、「スターマインの部」は重要視され、“スターマイン日本一”を決める大会としても有名です。

「長岡まつり大花火大会」は、長岡空襲からの復興を願って1946(昭和21)年8月1日に行われた、「長岡復興祭」が前身になっていて、慰霊と先人への感謝、世界平和を願う気持ちを込めて開催される花火大会です。年を追うごとにその規模が拡大し、2019年には過去最多の108万人が来場しました。

さて、さいたま市の花火大会の歴史を振り返ってみましょう。

旧浦和市では1952(昭和27)年から実施され、開催場所は、1952(昭和27)年から1960(昭和35)年までが浦和競馬場、1961(昭和36)年から1987(昭和62)年までが別所沼公園、1988(昭和63)年から2000(平成12)年までが再び浦和競馬場で開催しています。1981(昭和56)年以降は「浦和ぼんぼり祭り」を「浦和まつり」と改称し、フィナーレとして花火大会を行うようになりました。

旧大宮市では、大正末ごろから花火が行われていたそうです。当初は大宮公園で行っていたそうですが、1979(昭和54)年一時中断されていた花火大会が復活し、大宮第二公園・市営球場に大勢の見物客を集め再会されました。同年の市報おおみや9月号には、「新幹線時代を迎え都市化の進展が著しい中にあって、誰しもの心に、ますます「心のふれあい」「明るさとゆとり」「人間味のある生活」が望まれています。花火は、こうした意味からは私たちの心をなごませる情緒の一つであり、多くの市民の期待に応えることができました。」という記述があります。

旧岩槻市では、1955(昭和30)年から、初回開催以来岩槻文化公園で開催されました。

さらに1992(平成4)年から1993(平成5)年まで、浦和市、大宮市、これまで花火大会そのものが開催されていなかった与野市及び埼玉県による花火大会が、1994(平成6)年から2000(平成12)年までは浦和市・大宮市・与野市の3市合同による花火大会が荒川総合運動公園で開催され、多くの市民が楽しみました。

2001(平成13)年、さいたま市が誕生します。合併により旧3市合同の花火大会を「さいたま市花火大会」と名称を変更し、場所を荒川運動総合公園に移し開催しました。2003(平成15)年に浦和・大宮の花火大会を、2005(平成17)年には岩槻花火大会も集約して2006(平成18)年まで開催していた経緯があります。

 しかし荒川運動公園会場までのアクセスが不便、また元の場所で花火大会をやってほしいという声が多く出たことから、2007(平成19)年から再度浦和、大宮、岩槻の3か所で分けて花火大会を行うことにしました。浦和は浦和競馬場、大宮は大和田公園、岩槻は岩槻文化公園を会場としました。

 浦和競馬場で開催された花火大会は、15万人の観客がありましたが、住宅街の中での警備や安全面などを考慮し、2009(平成21)年には大崎公園へ。しかし、最寄りの駅の東浦和駅からは遠く、打ち上げ花火が林に隠れて見えにくいなど、翌2010(平成22)年からは東浦和駅から近い大間木公園に会場を移しました。

さて、昨年、一昨年とコロナ禍のために、花火大会は中止となりましたが、昨年2021年はさいたま市20周年を記念し「#Stay Home 花火大会」として、場所・日時非公開で、5分間にわたり合計4000発の花火が打ち上げられました。

今年もさいたま市花火大会は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、無観客で開催します。場所日時は非公開で5分間だけ花火が市内であがります。音がしたら外に出てみてはいかがでしょうか。運がよければ夜空に輝く大輪が見られるかもしれません。

また、8月31日(水)17時からYoutubeで録画配信をいたします。詳細は(公社)さいたま観光国際協会のホームページをご覧ください。

https://www.stib.jp/event/data/hanabi_mukankyaku

民主改革さいたま花火取材班


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