9月定例会は市長提出議案31件、議員提出議案1件を可決・承認・同意し、9月7日から10月21日までの45日間の会期を終え閉会しました。
採決に先立ち行われた討論では、委員長報告に賛成の立場から一般議案・請願を小川寿士議員が、決算議案を佐伯加寿美議員が登壇しました。
議案・請願の採決の後、議員提出議案の「さいたま市の各選挙区から選挙すべき議員の数に関する決議」が上程され、三神尊志議員が議案説明を行いました。
さいたま市議会ではこれまで、議員定数について必要に応じて調査会を設置し検討を重ねてきたところであり、阪本克己議長が今年6月に設置した有識者による調査会からは、現行の60人を妥当とする報告書が提出されました。加えて、各選挙区から選出する議員の数について意見が付されたため、会派間で協議を重ねてきたものの意見集約には至りませんでした。わたしたちの会派は「国勢調査の結果に基づき、1増1減であるべき」という意見です。その他の会派からは「最近の住民基本台帳人口を考慮して2増2減」という意見、「他の政令指定都市の1票の格差と比較しても、本市の状況が著しく格差がある状況ではないので現状維持」などの主張がありました。
意見の集約には至らなかったことから、本会議最終日に賛成多数で決議を採択。「引き続き緊張感をもって実質的な合意実現に取り組んでいく」旨を確認しました。各選挙区の議員定数についてわたしたちの会派は、現任期の中で早急に合意できるよう努力してまいります。
請願第17号「市立小中学校における感染症予防ガイドラインの周知徹底について」は、付託された文教委員会において、民主改革、公明が「願意達成」で不採択を主張、さいたま自民、共産が採択すべきと述べ、自民市議団、無所属が退席しました。採決の結果、請願は不採択になりました。しかしながら本会議では、委員会で退席した会派から一部議員が採択に転じたため、賛否が逆転し同請願は採択されました。委員会での結論が本会議で逆転することは極めて異例な事態です。
同請願に対する私たちの主張(討論)は以下のとおりです。
請願第17は、市立小・中学校における感染症予防ガイドラインの周知徹底などを求めるものです。新型コロナウイルス感染症・第7波はまだ収束したとは言えず、私たち議員のところにも連日のように学級閉鎖の報告が入ってきています。
若者は重症化や死亡リスクは低い旨の記述が請願にありますが、今回のオミクロン株については重症化事例の報告もあり、また軽症ではあっても後遺症に悩まされるケースもあるなど感染リスクは軽視できないものと考えております。
こうした中において、さいたま市教育委員会には、「子どもたちの学びを止めない」との基本姿勢の下にメリハリのある感染対策が求められています。
熱中症発生の恐れのある際のマスク不着用を求めるなどの内容の5月26日付文部科学省通知について、学校現場での濃淡はあるにせよ、市教委として様々な機会を通じて周知を図る努力をされていることは長時間の審査を通じて理解ができ、その点で本請願願意はおおむね達成されていると判断したところです。
また、様々な理由でマスクを着用できない児童生徒について、いじめと認定された際やいじめの不安を訴える相談があった時に指導がなされたことは了とするものの、いじめは重大な人権侵害との認識のもと、小さな兆候も決して見逃さずに早期発見・早期対応に向けて学校や関係各課との情報共有と連絡強化に積極的に努めていただくよう強く要望するものです。
なお、本来科学的根拠に基づくマスクの適切な着用・不着用について、あるいは過度な同調圧力の問題については、子どもや学校だけの問題でなく社会全体で取り組むべき課題であることも改めて申し添えます。